こんにちは。
<熱い、尖閣列島>
特定秘密保護法。今日、決まるのでしょうか。 いやな空気が流れています。
そして、東アジアの海でなく、空で、中国の挑発が始まっています。
もともと、この地域に緊張状態を起こすために、尖閣の領有権を曖昧にしたのが、戦争屋の知恵袋キッシンジャーの作戦でした。沖縄の返還交渉でのことでした。
今、最後の最後に、ここが、アメリカ国家の巨大な債務帳消しのために使われます。
日米同盟が軍事同盟であるとは、戦後一貫して、「お花畑」状態の日本人には認識されてきませんでした。実態は、アメリカの特別行政自治区が日本だったのです。 敗戦責任として退位を迫られた昭和天皇が、そのままいつづけたのは、彼個人の国際経済での権限の大きさと、戦後の日本を占領するアメリカの戦争屋の意志でした。
戦争屋は、一般の日本人には、国際政治のどろどろが及ばない理想の平和国家で、生産事業に従事させ、沖縄の基地、そして、原発のところでは、大量の資金を配らせ、反対を封殺してきました。
日本とアメリカが軍事同盟にあることが、一般国民に完全に明らかになったのは、2001年の911以後のことです。すべては、アメリカの国際政治の力学すなわち覇権は、財政、債務問題と一体でした。
今年2013年は、式年遷宮の10月までに、戦争屋の大元が退治され、経済でのルールで、アメリカのデフォルト問題を解決するしかなくなっているのですが、裏側では、すでに、簿外にある債務を、「天皇の金塊」資金で消しだしました。しかし、きちんと帳簿上にある債務をどうやって消すか? ここが、現在のポイントです。
今、米国債の最大の保有者は中国政府です。中国政府は、徐々に放出を始めていましたが。
日本とアメリカが同盟国として一体で、本格戦争になった場合、日本への攻撃は、そのまま、アメリカへの攻撃とみなされ、この時点でアメリカは、自国内にある中国政府の資産をすべて凍結することができる、という、論理があります。戦争は、財産・領土を奪い合うものですから、当然です。
この場合、アメリカ国内にある中国の革命将軍家族や政府高官の個人資産は、どう扱われるのでしょうか?
実際に戦闘がおきたとき、アメリカ側が、強圧的に「保護してやるから、俺の言うことを聞け」、あるいは、中国人が内密に、「中国の今後のことは、お任せしますから、私の家族と財産だけはよろしく」との話になって、もう、共産党政権での大陸の統治権を明け渡すことになるのかもしれませんね!?
私の見方は大規模戦争になることはないが、この「資産凍結」=借金消滅を目的にして、あえて、小規模な戦闘が開き、このとき中国国内での、統治権の交替や統治方法の転換への道が開かれるのではないか、と予想します。
アメリカを借金苦から救い、しかも、中国国内で体制改革を促す、《一石二鳥》。
これができれば、安倍は勲章モノ ということになりますが、私はその安倍政権も、それで方向転換になると思います。それ以上に、中国国内では表面の国家メンツではなく、内面充実に向けた新しい動きが始まると思います。
<延安精神はもうない>
実は、中国には共産革命のあと、大躍進・文化大革命などの悲劇が続きましたが、それでも、公平・無私の「公序良俗」を拡げる組織体がありました。個人の利益よりも、まず、自分が暮らす地域を、平等に生活レベルを引き上げる考えで、奉仕の精神を涵養したところです。長征のあと延安にあつまった人間が、未来に向かって国つくりを意識した時の精神の継承者たちでした。それを、延安精神といいい、その精神を引き継ぐのが「延安学会」でした。
私は1994年から96年、この延安学会の秘書さんと親しかったのですが、1998年ごろ、彼女は「今の中国では、どこに良心の規準を持っていればいいのか、分からなくなった」と嘆かれました。そして、911以後、中国全土で土地バブルで誘発された経済発展がすすみ、その果てに、個人主義が行き過ぎ、子供が自分の親の面倒を一切見ない状況になり、「親孝行を法律で義務付ける」決定までしだした。
北京オリンピック、上海万博もおわり、今、大陸は、より激しくなった汚職と環境汚染のままです。ワイロに関しては、現金の受け渡しは、当局から厳しい監視に会うとして、また別の形になっているのですが、さて、北京五輪のあとからは、自分の子女を海外に出すのが、富裕層の当たり前のことになりました。
これは、知識と学歴をつけさせる目的もありますが、家族のもつ資産の分散の方が、主目的に切り替わっています。
こんなときに、あの「延安学会」がどうなっているのか、気になって、11月の初め秘書さんの自宅に電話しました。もう86歳です。私が北京に会社を持って暮らしていた94年から96年には、まだ小さい孫娘さんがいたのですが、「新井さん、お久しぶり。ご両親も元気?内の孫娘、今、アメリカのニューヨーク州にあるロチェスター大学に通っているのよ」。
電話がきたのを喜んで、いきなり、弾んだ声でこうでした。
ところで、延安学会はどうなった? と、きくと、「延安学会は、もうない。」
私は、ちょっとショックになりました。 一体、いつ、なくなったのか? それを聞くこともできませんでした。
なぜ、ショックなのか? 私は、今の「権力市場経済」となった中国を共産党政権が内側から制御するには、もういちど、まともな、相互扶助の精神を思い起こすしかないと考えたからです。ちなみに、薄熙来が重慶で掲げた毛沢東精神は、単純に権力闘争の手段に使ったにすぎませんでした。
今の極端な個人主義を押さえ、国民に、公序の精神基盤を、自分のオリジナルで、立て直すことができるのは、この延安精神しかない、と考えていたからです。その本部が、もう、消えていた、とは!!!
中国政府は21世紀に入って、親に対する尊敬の念を喚起しようと、孔子の儒教を再評価し出しましたが、儒教は元々、一家族や同族のなかでの秩序つくりの教えです。血縁を超えたものに対しては、同じ同胞としての家族意識が向きません。
もともと、誰もが、「龍の化身」で、「皇帝」になれると考えるのが、漢字世界の住人です。圧倒的に強い、チャンピオンになって、自分がルールをつくり、そのルールに自分以外の全ての人間を組み敷こうと、それぞれの人間が全員、そう考えてしまう。あとは、国家権力がどんなルールを作っても、その中でも何でもありで、自分の生き場・利益を考えてしまいます。儒教では、これを超えられない。
そして、例えば、日本映画「楢山節考」を見たときの感想では、「何で、自分の母親を、山に棄てるのだ。こんなの中国ではありえない。最大の親不孝だ。母を救うために、(略奪など)なんでもするのが孝行じゃないか」と、いうのが、これまでの感想でした。
しかし、その、「母を救うために」という感覚すらもなくなってきたのが、21世紀の中国であり、そこでは、国家が法律で、強制的に、「孝行の義務付け」を進めるしかない状況になっているのです。
もし、延安学会を使って、あの革命の時に生まれた相互扶助の精神を取り出せば、ギリギリ、統治体が維持できる可能性もある、と私は考えていただけに、それがもう存在しないという話に、
「これは、もうだめだ。みんな、勝手に生きている。この国家は、もう潰れるしかない」 と、頭が反応しました。
<大陸を治めるのは、中国人(漢民族)でなくてもいい>
そして同時に、私が商社の北京駐在員だった1985年当時、首相だった趙紫陽の経済体制改革を進めていた人物と話したときのことを思い出しました。「改革開放」が始まったばかりのときでした。
「新井さん、これから、どうやって中国を変えて行くか、今、そのモデルをさがしています。この国は、きちんと治めてくれさえすれば、それが中国人(漢民族)でなくてもいいのです。かつて、元を興したフビライや、清を興したドルゴンがいたように。」
1986年には私は毎週、彼と会っていました。1989年の天安門事件の時には、私はすでに商社を辞めていて日本にいましたが、彼と話した日々は貴重でした。以後、1992年に鄧小平の「南巡講和」で、貿易の自由化、土地《使用権》の売買も始まったのですが、これは、「金儲けは、なんでもokだ」と、中国の一般国民には理解されました。
「中国は地大物博。環境問題なんか、大したことない」といって、15億人(特に官僚たち)が、一斉に目先のカネを求めだしたのです。私が、「ここまでムチャクチャして、環境を壊すのか?」と感じたのが2005年のことでした。
中国政府の人間は、表はメンツだけになり、裏は、個人の利益のみです。 そのメンツの最後の場所が、今、尖閣問題になっています。 自国内に、行儀も素行も悪い国民が多くいることは、先刻承知です。環境がボロボロなのも知っています。首都の北京がPM2.5の大気汚染以上に、水不足が深刻なのも知っています。
しかし、そんなことよりも、江沢民時代に、自分の国家の領土だとしてしまった尖閣諸島に、現政権が、まったく手が出せないままであることが、国民から、大陸統治の正当性を疑われる事態になることが、もっとも深刻な問題だと、統治者が理解しているのです。
だから、尖閣に拘る。
で、これを逆にいえば、この尖閣の問題で、中国政府がなにをやっても、自国の領土だという実態が確定できない事実が現実におきてしまったとき、この国の政府は、国民から、その統治の正統性や存在価値が、一気に否定されることになります。
私は2012年のロンドンオリンピックのころまでは、それでもまだ、どこかに自浄能力があるはず、と感じていましたが、今、この中国政府を、本気になってアメリカと安倍政権は、壊す方向に動き出しているのではないか、と感じています。
しかも、この意志は、アメリカの戦争屋ではなく、FRBの裏にいる李さんのグループのものでもあるのです。
一方、共産党内にも、本当にまじめに中国の未来を考える、まともな若手も僅かですがいるはずです。彼らに第二共産党を作らせ、改革を促す、という案もあったのですが、今の「習近平、李克強」は、どう考えるのか?
尖閣で小規模の戦闘を起こす。これに中国軍が勝てば、次は、沖縄本島に向います。当然、これを阻止するためにも日米両軍は画策します。で、戦闘状態に入った時点で、アメリカにある、中国政府の資産はロックです。
<国家が消えていくぞ>
一つの可能性として、あえて、ここでは小規模戦闘を行って、中国側が負けることを誘導し、それによって、却って、中国の改革が進む可能性があります。
しかし、このとき、日本も無傷では終わらないでしょう。これは、これまでの利権体質の日本です。
原発キチガイが支配する日本政府を変える前に、まず、国家メンツ第一の中国を、先に変えておく。
私には、これが、王族会議の方針であるように感じられてしょうがない。
つまり、中国にも、日本にも、もちろん、アメリカにも、もう、これまでの統治体では、正当性を持たなくなる事態が、すぐそこに来ているということです。 バカな国家(これは人為です)の犠牲にならないように、個人どうして繋がって、 「天・地・人」で、響き合った世界を、自分で作り出す方向に生きていくしかない。